食の安全

 たべいろ栄養士岡田 果歩先生監修の元、お料理する際に注意していただきたいこと(食材、調理方法)をまとめています。

岡田果歩
岡田果歩

安全に美味しくお料理をするためにぜひお読みくださいね_φ(・_・

たべいろレシピご利用の前に

 たべいろでご紹介しているレシピは、健康状態が良好な方を想定しています。

 食物アレルギー、疾患をお持ちの方や食事に特別な配慮が必要な方、妊娠中や小さいお子様をお持ちの方、お年寄りの方などに向けた安全性は確認しておりません、そのときの体調や状況の変化によっても適している食事は様々であるので十分にご注意ください。

 また、使用する食材、加熱時間、食材の切り方などの調理方法はご自身の体調に合わせ、健康的に食事ができるようご配慮ください。

食中毒に心がけること

 手洗いをしっかりしましょう

 きれいに見えても、手にはさまざまな細菌が付着しています。食品や調理器具などに食中毒の原因菌を付着させないよう、次の場合には必ず手を洗いましょう。

◇調理を始める前
◇食品を取り扱う前
◇肉類、魚介類、卵を取り扱った後
◇トイレに行った後
◇おむつを交換したり動植物に触れたりした後

 石けんでよくこすり洗いをし、余分な水分をしっかり拭き取り、最後にアルコール消毒をするとより効果的です。

新鮮な食材を使用しましょう

 肉類や魚介類はきちんと冷蔵管理されている店で購入し、ドリップ(肉や魚の汁)が出ていないものを選びましょう。また、ドリップが他の食品に付かないようビニール袋に入れ、冷蔵庫で保存してください。

 肉類、魚介類はあくまでも生鮮食品です。購入後はなるべく早く調理して食べるようにしましょう。

新鮮な食材の見極め方

 牛肉は肉の色が鮮やかでドリップの出ていないものを選びます。豚肉は表面がみずみずしい淡いピンク色で弾力があり、脂肪が白くてドリップの出ていないものを選びます。

鶏肉は、毛穴が盛り上がり、肉色が鮮やかで透明感のあるものを選びます。

牛肉・豚肉と比べて鶏肉は水分量が多く、傷みやすいので早めに調理しましょう。

 一尾魚は目が透明で光っているものを選びます。目が白く濁っていたり、赤くなっていたりするものは鮮度が落ちている可能性があります。また、お腹がピンと張っていて弾力のあるものを選んでください。

保存のポイント

 肉類を保存する際は、なるべく空気に触れないようラップフィルムでしっかり包み、冷蔵庫もしくは冷凍庫で保存します。一度開封・解凍したものは、品質の低下や食中毒の原因となる細菌が増える可能性があるため、再冷蔵・冷凍せずに使い切ってください。

 また、解凍は基本的に電子レンジや冷蔵庫内で行い、常温で解凍する場合は解凍後すぐに調理してください。

購入した一尾魚を当日中に食べない場合は、流水でよく洗って内臓やえらを取り除き、キッチンペーパーなどでよく水気を拭き取り、 空気に触れないようラップフィルムで包んで冷蔵保存します。

 冷凍保存した魚を解凍する際は冷蔵庫内で、またはラップフィルムやポリ袋で包装したまま流水に当てながら解凍し、解凍後はすぐに調理してください。

卵の選び方と注意点

 卵の殻には、食中毒の原因となる原因菌が付着していることがあります。ひびの入っていないものを選び、購入後は必ず冷蔵庫で保存してください。

温泉卵や半熟卵、生菓子など完全に火を通さない料理には、賞味期限内のひびの入っていない新鮮な卵を使うようにしてください。また、卵の割りほぐしは調理の直前に行いましょう。

正しい調理の手順を守りましょう

調理器具の扱い方

 包丁やまな板を使う際は、生野菜など加熱しないで食べる食品を先に切ってから肉類や魚介類を切るようにします。

 また、肉や魚に触れた器具と調理済みの食品が触れないようにし、使用後はすみやかに洗浄、必要に応じて消毒を行ってください。

魚介類を調理する前に

 魚介類には、食中毒の原因となる腸炎ビブリオが付いている場合があります。一尾魚は水道水でよく洗ってから調理をしてください。

 腸炎ビブリオは真水に弱いため、調理前にうろこを落とし、しっかり水洗いすると感染予防に役立ちます。

加熱のポイント

 調理する際は清潔な環境で行い、加熱不十分の肉や生肉料理は食べないことをおすすめします。

 肉類や魚介類はしっかりと中心部まで加熱してください。細菌性食中毒(感染型)の予防としては中心部75℃で1分以上、ノロウイルス汚染の恐れがある食品に対しては85〜90℃で90秒間以上の加熱が必要です。

ただし、細菌性食中毒(はちみつなどに生息する毒素型のボツリヌス菌)は100℃で数分程度の加熱では生き残る可能性があります。

乳幼児には絶対にはちみつを食べさせない、調乳や飲料水に井戸水を使用しないなどの対策を行ってください。

作り置き料理の注意点

 作り置きや常備菜の日持ち期間は、料理の種類や季節、調理方法や保存方法によって異なりますが、一般に2〜3日が目安となります。ただし夏場は気温が高くなり、冷蔵庫の開け閉めの回数も多くなるため、原則2日と考えてください。

 レモンや酢など酸が多く入っているものや、瓶詰めになっているものに関しては4~5日持つ場合もあります。お弁当に入れる場合は、レンジなどで温め直し、完全に冷ましたものを詰めてください。

お弁当作りの注意点

 お弁当は作ってから食べるまでに時間が空き、冷蔵庫で保存できない場合が多いため、食中毒につながる可能性が高くなります。調理工程から喫食まで、以下の事項に注意してください。

調理前

 お弁当箱は洗浄後、水気をしっかりと拭き取って使用してください。

調理中

 冷凍食品を使用する際は中心までよく加熱しましょう。おにぎりを握る時は、素手ではなくラップフィルムを使うと細菌やウイルスが付きにくく衛生的です。

お弁当箱に詰める時

 おかずの汁気はよく切り、おかずカップなどで仕切りながら詰めます。素手で扱わずに清潔な箸を使用し、ごはんやおかずをよく冷ましてからフタをしましょう。

保管時

 なるべく涼しいところに保管し、早めに食べましょう。暑い時期や長時間持ち歩く時は保冷材や抗菌シートを使用し、食中毒を防ぎましょう。

参考資料

■食中毒に関する情報・乳児ボツリヌス症に関する情報|厚生労働省
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/syokuchu/index.html
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000161461.html

■食中毒予防について:公益社団法人日本食品衛生協会
http://www.n-shokuei.jp/eisei/food_poisoning.html

■安全で健やかな食生活を送るために|農林水産省
https://www.maff.go.jp/j/fs/index.html

安全でおいしい料理を作るために

 ご家庭での食事でも食材の取り扱いや誤った調理法によっては食中毒などの危険性があります。厚生労働省が作成している家庭でできる食中毒予防の6つのポイントを参考にして、清潔で衛生的な調理を心がけてください。

https://www.mhlw.go.jp/www1/houdou/0903/h0331-1.html

https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/food_sanitation/allergy/

■知ろう!防ごう!食中毒 |公益社団法人日本食品衛生協会

http://www.n-shokuei.jp/eisei/sfs_index.html

■食中毒に関する注意|厚生労働省

http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/syokuchu/index.html

■卵の取り扱いについて|東京都福祉保健局

http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/shokuhin/tamago/tama01.html

■お弁当づくりの知恵|農林水産省

http://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/foodpoisoning/lunchbox.html

乳幼児

◇乳幼児向けの食事について

たべいろでは乳幼児向けの安全性は確認しておりません

1歳未満の乳児にははちみつや黒糖などの自然食品、非加熱料理(生牡蠣、鶏の刺身などの生ものや半熟状態のもの)を与えないなど、お子様の月齢、年齢に適切な食材や調理方法を選択してください。

 また、離乳食レシピとして提供しているもの以外は、乳幼児の飲食の安全性を確認しておりません。調理方法や使用食材、切り方や料理の固さ、形状などお子様に合わせてご家庭で判断してください。

 特に、食材の切り方や調理法によっては窒息事故につながる恐れがありますので十分にご注意ください(3歳頃まではピーナッツや飴などを与えてはいけません)。

食材別アレルギー

 初めて与える食材は体調のよい時に少量からお試しください。消費者庁のアレルギー表示対象に該当する食品(下記表記)は特に強いアレルギー症状を引き起こしやすいため、ご使用の食材をよく確認して、お子様の体調に合わせてお召し上がりください。

表示が義務付けられている7品目:小麦、そば、卵、乳、落花生、えび、かに

表示を推奨する21品目:あわび、いか、いくら、さけ、さば、牛肉、鶏肉、豚肉、大豆、やまいも、オレンジ、キウイフルーツ、もも、りんご、バナナ、くるみ、まつたけ、ゼラチン、カシューナッツ、ごま、アーモンド

■参照:アレルギー表示に関する情報 |消費者庁 https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/food_sanitation/allergy/乳幼児へ注意点

食中毒

はちみつは乳児ボツリヌス症を引き起こす可能性がありますので、1歳未満(乳児)のお子様には与えないようにしてください。

また、はちみつ以外に黒砂糖(黒糖)やコーンシロップなどにも乳児ボツリヌス症のリスクがありますので、十分ご注意ください。

 乳幼児は消化器官の発達が未熟なため、非加熱のもの(刺身や生卵、加熱が不十分な肉や魚など)は与えないようにご注意ください。

■食中毒に関する情報・乳児ボツリヌス症に関する情報|厚生労働省
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/syokuchu/index.html

http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000161461.html

■参照:厚生労働省 
授乳・離乳の支援ガイド
https://www.mhlw.go.jp/content/11908000/000496257.pdf

■授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版)|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_04250.html

妊婦

◇妊婦向けの食事について

 たべいろでは妊婦児向けの安全性は確認しておりません。ご自身の状況に応じて適切な食材や調理方法を選択してください。

 また、提供しているレシピは、妊婦の飲食の安全性を確認しておりません。調理方法や使用食材、切り方や料理の固さ、形状などご自身に合わせてご判断してください。

 妊婦中に「食べた方がいい食べ物」と「控えた方がいい食べ物」をまとめてみましたのでぜひ、ご参照ください。

参考資料 

『厚生労働省』 

■妊娠中と産後の食事について https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kodomo/kodomo_kosodate/boshi-hoken/ninpu-02.html

■妊産婦のための食生活指針
https://www.mhlw.go.jp/houdou/2006/02/dl/h0201-3b01.pdf
https://www.mhlw.go.jp/houdou/2006/02/dl/h0201-3b02.pdf

■食べ物について知っておいてほしいこと
https://www.mhlw.go.jp/topics/syokuchu/dl/ninpu.pdf
https://www.mhlw.go.jp/topics/syokuchu/dl/point.pdf

■お魚について知っておいてほしいこと 
https://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/suigin/dl/100601-1.pdf

■魚介類に含まれる水銀について
https://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/suigin/index.html

■「これからママになるあなたへ」 
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/suigin/dl/051102-2a.pdf

■「リステリアによる食中毒」 http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000055260.html

安全な調理のために

 たべいろでは、安全に皆様がご家庭で料理が出来るよう調理器具の使用方法をまとめてみました。

 提供している情報は、全てが正しいという訳ではありませんので各ご家庭でご判断の上参考にしてみてください。

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